2023年09月06日

【女性へのAED使用の配慮について】(2023年9月6日 環境教育常任委員会)

 9月6日は環境教育常任委員会を開会し、質疑を行いました。

 女性へのAED使用の配慮について、消防局救急課に質問をしました。

民間企業の調査[i]によると、肌に直接パッドを装着するため「女性が倒れていたらAEDの使用をためらう」男性が4割いたそうです。また、京都大学らの研究グループが行った学校でのAED使用についての調査では、小中学校での男女差は見られなかったものの、高校においては女子生徒に使用される割合が、男子生徒に比べ、3割低い、という結果が出たようです。
  [i] https://dime.jp/genre/1482723/

 こうしたデータからわかることというのは、すなわち、心肺停止の際の処置については1分1秒を争うもので、女性にAEDを使用することを躊躇している場合ではないのにもかかわらず、実際にはそうはなっていないということです。

 助かる可能性が低くなることを避けるためには、躊躇せず女性にAEDが使用される必要があります。そのために、体をすっぽり覆うことのできる大きな布を、AEDと一緒に備え付けた方がいいよね?ということをまずは問いました。

 また、横須賀市には、救命方法に関するYoutube動画や、講習会が存在するのですが、いずれも「女性に配慮したAEDの使用」に関する説明というものは設けられていません。

しかし、例えば、

・パッドを素肌に直接貼り付けることができれば服をすべて脱がさずとも使用できること
・ブラジャーのワイヤー部分がパッドに触れないように注意をすれば外さずに使用できること
・パッドを素肌に直接貼った後ならばその上から布やタオルをかけて肌を隠しても問題ないこと
・パッドに触れなければ、金属製のネックレスを無理に外さなくてよいこと

…など、あまり知られていないけれども、実際にAEDを使う場面になった際にどうしたらいいかわからなくなるので事前に知っておくことが重要な知識がたくさんあります。

 そして、町内会・自治会での講習も、どうしても役員に男性が多いので、「無理に脱がせて訴えられても困るからなぁ」ということを言いだす参加者がいまだにいらっしゃったりします。これらの点から「女性に配慮したAEDの使用」の説明はとても重要で、今後の対応を求める質問を合わせて行いました。


答弁としては、

●シート等(すっぽり覆う布など)によるプライバシー保護は、他都市で実際に推奨している対応で、非常に有効なもの。市内AED設置施設に対して、シート等の備え付けについての協力依頼をしていきたい。

●市Youtube動画では、プライバシー保護に配慮したAEDの使用方法を紹介していなかったので、現在の内容に追加して掲載していきたい。

●プライバシーを配慮したAED使用方法、広報は必要なことなので、市ホームページや今後の講習会指導内容を、新たな目線ですべて見直したい。

と、ほとんど満点な内容が返ってきました。

ーーーー

世の中で、当たり前のように【男性】が標準として想定されている物事は、ものすごく多いのが現状です。今回のように、【女性】が想定されていないことが、命にかかわるのが、救急救命や防災の現場です。

今回、消防局は前向きな改善を約束してくださいました。今後、ほかにも日々の中で気づきは必ずあるはずです。一つずつ指摘していきたいと思います。



↑2017年、自分の住む町内会で行ったAED講習の様子

ーーー以下、質疑の書き起こしーーーー

■女性へのAED使用の配慮について(消防局救急課)

(1)AED設置に際し、体を覆える布を一緒に設置することについて
▽加藤ゆうすけ
女性へのAED使用の配慮について伺います。民間企業の調査[i]などを見ますと、肌に直接パッドを装着するため、「女性が倒れていたらAEDの使用をためらう」男性が4割いたそうです。また、京都大学らの研究グループが行った学校でのAED使用についての調査では、小中学校での男女差は見られなかったものの、高校においては女子生徒に使用される割合が、男子生徒に比べ、3割低い、という結果が出たようです。
 心肺停止の際の処置については、1分1秒を争うものですので、女性にAEDを使用することを躊躇したり、助かる可能性が低くなることを避けるために、救急救命措置をしている間に体に被せる布やシート[ii]のようなものがあると良いと思います。AEDに体を覆う布を備え付けておく[iii]というのは可能でしょうか?

●救急課長
 ただいまご質問いただきました、シート等によるプライバシー保護につきましては、他都市においても実際に推奨しているところでございます。ご提案いただきました対応は、バイスタンダー措置を躊躇なく行っていただくためのアイテムとして非常に有効なものだと考えておりますので、市内AED設置施設に対して、備え付け等についての協力依頼をしてまいりたいと考えております。
また、このアイテムを使用するために、重要な救命処置が遅れてしまうことのないよう、設置業者や、今後の救急講習会で周知していきたいと考えております。

 
(2)女性に配慮したAEDの使用方法をガイドラインとして作成し、啓発することについて
▽加藤ゆうすけ
そして、東京都[iv]をはじめ、多くの自治体では、「女性に配慮したAEDの使用」について、ホームページなどに掲載し、発信しています。横須賀市でもAED講習会が行われ、AEDの使用の仕方についてのYoutube動画「令和4年8月19日公開 【横須賀市消防局】成人に対する心肺蘇生法(ガイドライン2020)」があがっていますが、現状では、「女性に配慮したAEDの使用」に関する説明というのはない状態です。救急講習会でも「人垣を作って人目をさける」という形では触れていただいているようですが、それ以外の部分はあまりないということで、このあたりの認識、間違いないでしょうか?

●救急課長
ただいま委員のご指摘の通りですね、本市のYoutube、ホームページの掲載動画では、プライバシー保護に関した、配慮したAEDの使用方法につきましては、紹介しておりませんでしたので、現在の内容に追加して掲載していきたいと考えております。
また、講習会の指導内容につきましては、実際に人垣をつくるほかにですね、近くにある毛布ですとか、救助者の着ている服等を活用し、プライバシー保護に考慮いただけるように呼び掛けているのが現状であります。
 
▽加藤ゆうすけ
今、ぜひ追加したいとおっしゃっていただいたので、進めていただければと思います。現在の啓発内容では、「人垣を作るほど人がいない」時に困ってしまいますし、「緊急時だから我慢しろ」と、助かった後の方に言うのもおかしな話ですし、バイスタンダーと呼ばれる救急現場にたまたま居合わせる周囲の人たちが、どうしていいのか戸惑わないようにする方法が必要と思います。
その中では、いろいろありますけども、パッドを素肌に直接貼り付けることができれば服をすべて脱がさずとも使用できること、ブラジャーのワイヤー部分がパッドに触れないように注意をすれば外さずに使用できること、パッドを素肌に直接貼った後ならばその上から布やタオルをかけて肌を隠しても問題ないこと、金属製のネックレスをされているかたもいらっしゃいますからパッドに触れなければ無理に外さなくてよいことなど、あまり知られていないけれども重要なこと、実際にAEDを使うにあたって本当に困ることはいっぱいあるなぁと思っています。
町内会・自治会で講習をしていただく際も、どうしても役員に男性が多いので、「無理に脱がせて訴えられても困るからなぁ」ということを言うかたはいまだにいらっしゃいます。一分一秒でも早く措置しなければならない際に、少しでも躊躇せずに行動できるよう、女性に配慮したAEDの使用について、ガイドラインを作成しホームページに掲載し発信するですとか、AEDの側に説明シートとして実際に使う際によく困りがちな部分を置いておくですとか、対応をお願いしたいと思いますがいかがでしょうか。

●救急課長
 ご提案いただいたように、女性に限らず、プライバシーを配慮したAED使用方法、広報は必要なことと考えますので、市ホームページですとか今後の講習会指導内容、新たな目線ですべて見直したいと思います。ご提案ありがとうございました。
[i] https://dime.jp/genre/1482723/
[ii] NHK名古屋放送局 「女性にも ためらわずAEDを」
https://www.nhk.or.jp/nagoya/lreport/article/001/79/
[iii] デイリー東北 「AEDに体覆う布併置 使用時の抵抗感軽減へ」
https://www.daily-tohoku.news/archives/88242
[iv] 東京都保健医療局 女性に配慮したAEDの使用方法について
 https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/tamafuchu/yakuji/aed_shiyo.html

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