2023年06月14日

【差別発言そのものなので本当にダメだと思うんですが部局としてどう対応するんでしょうか?と問うたら、井上市長室長から「逆に私の方はすごくいい話だったという意見も聞いております」と返ってきたミトコンドリアの続きの件】(2023年6月14日 環境教育常任委員会)

【差別発言そのものなので本当にダメだと思うんですが部局としてどう対応するんでしょうか?と問うたら、井上市長室長から「逆に私の方はすごくいい話だったという意見も聞いております」と返ってきたミトコンドリアの続きの件】(2023年6月14日 環境教育常任委員会)

掲題にすべて凝縮されていますが、上地市長の先日の答弁(※前回ブログ参照)に対して、ジェンダー平等推進を所管する部局の長から、先日の答弁を肯定する答弁が返ってきたという話です。

●前回ブログ:【女性のDNA、ミトコンドリアの中に常に虐げられた歴史があって、その怨念、無念さが多分、今の社会を構成している、という上地市長の答弁】(2023年6月定例議会 本会議)
https://www.katoyusuke.net/blog/23061001


これも、様々な論点から問題を検討しなければならないので、ちょっとまだ頭がまとまっていませんが、前回ブログと合わせて以下の書き起こしを読んでいただくだけでも、まずは今日の時点では皆さんに私の危機感が共有できるのではないかと思います:

ーーー書き起こしーーー
■3 「女性のDNA、ミトコンドリアの中に常に虐げられた歴史があって、その怨念、無念さが多分、今の社会を構成している」という上地市長の答弁について (市長室 人権・ダイバーシティ推進課)

▽加藤ゆうすけ
 6月8日の本会議で、青木哲正議員の一般質問「女性に選ばれるまちづくりについて」に関連した一問一答の中で、上地市長からこのような答弁がありました。そのまま読み上げます。
「私、古今東西、歴史の中で女性が虐げられた歴史って多分ものすごくあって、女性のDNA、ミトコンドリアの中に常に虐げられた歴史があって、その怨念、無念さが多分、今の社会を構成しているっていうふうに思うんですよ。
 だからこそ反動形成で男女共同参画社会っていう話が出てて、女性が、女性が、っていう声が思いきりでるのは、つまりそういう女性が虐げられた人の歴史というもの、あるいはその念みたいなものを浄化させなきゃいけない、昇華させなきゃいけない時代に来てるところ。」
 この答弁を一番近く(の席)で聞いて、井上室長、どう思われましたか?

●井上市長室長
 以前、私、市長と色々と雑談の中で話したんですけれども、やはり女性が虐げられていることを変えなきゃいけないという強い思いが市長にありました。で、ずっとやっぱり、市長は、差別をなくしたいということもありますし、それで、市長室に人権・ダイバーシティ推進課をもってきたことも、やっぱりそこは差別をなくす社会をつくらねばいけないという強い思いがあったと思うので、そういうことがあってこういう答弁をしているのだと思います

▽加藤ゆうすけ
 ちょっと今のところと関連するのですが、ジェンダー主流化を推進すると横須賀再興プランにもいれていただいています。その中でも、なぜ他の部局は、あまり人権・ダイバーシティ推進課に意見を自らちゃんと求めないのかな?という長年の疑問があるのですけれども、さきほどのミトコンドリアの部分は一問一答で突然出てきたんですが、今回の答弁作成に際して、人権・ダイバーシティ推進課が他部局、おそらく今回のこの一問目の答弁の部分は経営企画部なのかなとおもいますが、あちら側から意見を求められましたか?

●人権・タイバーシティ推進課長
 この度の質問につきましては、まちづくりの質問であると同時に、ジェンダーに関わる質問でございましたので、私どもの方から、担当部局である経営企画部に連絡をいたしました。その際に、答弁について意見をもとめられましたので、いくつか私の方から意見を申し上げております。

▽加藤ゆうすけ
 ちなみに、どのような意見交換があったのかというのを、覚えていらっしゃる範囲で伺いたいです。

●課長
 基本的な思い、考え方には違いはなかったのですが、ジェンダー表現の視点で見たときに、より適切になるようにということで、気が付いた点を率直に意見申し上げました。

▽加藤ゆうすけ
 まさにジェンダー表現という部分がここではテーマになるのかなと思っていまして。一問一答形式の際の上地市長の答弁ですので、これまでジェンダー平等実現に向けて担当部局として、ジェンダー表現に関して丁寧に進めてこられた皆さんとして、ちょっと止めようもなかったという言い方はあれですが、どうにもならないタイミングだったのかなとは思うのですが、正直その、横須賀市のジェンダー平等が全く進みそうもないことをはっきり示す質疑として刻まれてしまった瞬間だったと思います。やはり、体制も変わり、井上室長が一番近くの席に座ってくださっていたので、その場で動いてくれるかなという期待もしているところでした。
 やはりその、「連綿と続く女性差別の連鎖をここで断ち切ります」という言い方なら正直わかるんですけれど、生得的な遺伝情報に差別の記憶が刻まれていて、しかもそれが怨念となって社会を動かすというのは、ちょっと受け入れられない発言ですよね。
 落胆の声をいくつかいただいていて、「反動形成ではないし、怨念呼ばわりされる事に驚きです」という声とか、「これは衝撃だけれど、きっと一定数こう思っている人もいるのかなと思うとさらに衝撃です」とか、そういった形で、残念な声をいただいているので、申し訳ないなという思いがあります。
 この、答弁が適切ではないという理由の説明は様々出来ると思うのですが、今ほど申し上げた通り、女性が遺伝子レベルで差別の記憶を持っていて、それは女性から女性にしか受け継がれないからだっていう話になっちゃうと、それこそ女性に対する、虐げられてきた歴史を何とかしたいという上地市長の思いとは真逆の、差別発言そのものになってしまっているのが、本当にダメだと思うんですが。部局として、これには、どう対応するんでしょうか?

●井上市長室長
 今回の意見に限らず、やっぱり、いろいろな発言をすると、いろいろなかたから、いろんな意見が出る。これはもう当然のことだと思っています。今お話しされたのはたぶん、加藤議員がお聞きになった話だと思うのですけれど、逆に私の方はすごくいい話だったという意見も聞いております。ですから捉え方はそれぞれいっぱいあるのだと思います。その人によって。で、ただ、先ほども言いましたが、市長はとにかく差別のない社会を作らなきゃいけない、ということが、まず第一にあって、それがまた私の使命であると思っています。今回、第6次の男女共同参画のプランもできたことですし、私と、人権(・ダイバーシティ推進課)の杉山(課長)もそうなのですけれども、とにかく、差別のない社会に向かってですね、これから一歩ずつ踏み込んでいって、なかなか、手のひらを返すように急に変えることはできないのですけれども、そこに向かう気持ちは全く揺るぎのないものなので、そこに向かってしっかり、使命を果たしていく、そういう状況でございます。

▽加藤ゆうすけ
 ちょっと今、その、「すごくいい話だったという意見を聞いている」、というのが正直とても驚いているんですが、それは室長の意見ではなくて、そういう意見をおっしゃっていたかたの意見を紹介したっていうことですよね?

●井上市長室長
 そういう意見を聞いた方がいて、それがよかったよと私に伝えてくれたと、そういうことです。

▽加藤ゆうすけ
 先ほどご紹介した意見というのも、確かに色々ある意見の一つであると思うのですが、ただ、女性自身が、この発言を聞いて、いや、なんでそんな言われ方をするんだ、っていうことに対して、いや私たちは女性活躍できる社会を、女性の虐げられない社会を目指しての発言だから、って言われても、それをこう、受け入れられないと思うんですよね。
 ちょっと、ここでこれ以上深めることはもう終わりにしたいと思うんですけれど、やはりその、ジェンダー表現に関しては、かなりいろいろな注目が集まっているという時期でもありますけれども、そもそもなぜ注目が集まっているかと言えば、これまで、(ジェンダー平等を巡る)状況と構造が、全く改善しなかったから、今それを何とかしようと思って皆さん動いているわけで、そこに対して、それはどうなんだろうか?(=その発言はジェンダー平等の観点からいかがなものか?)という意見が寄せられた際には、なぜそう指摘をされているのかということを、今一度庁内でも話し合うですとか、そういった形で、少し、立ち止まって丁寧に捉えていただく機会にしていただければと思うので、最後ご所見だけいただいてもよろしいですか。

●井上市長室長
 いろいろな意見があるとは思います。今回のプランに対してもいろいろな意見があるところがありますし、あの、まあそういうの聞いているつもりなんですけれども、ただ、目指すところは一緒なので、同じ方向を向いていると思いますから、その方向に向かってですね、今以上に我々は頑張っていくしかない。でもってそこの中で、横須賀市において、平等な社会、差別のない社会ということで、ピンクシャツデーもそうなんですけれど、これも年に一回しかないという話を市長のところに持っていったときに、「年に1回で何が変わるんだ横須賀が」という話が市長から出ました。それで、偶数月にやって、職員もピンク、今日は加藤委員もピンクを着ていますけれど(笑)、その、それで、市内の事業所400ぐらいの事業所にも、そういう話を賛同いただいています。
 ですから、そういう方向に向かってですね、いろいろな方の意見を聞きながら、差別のない社会を我々は作っていかなければいけないと思いますので、よろしくお願いします。


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