2020年12月01日
【市の持つデータをもっと活用できるのでは?~オープンデータ政策~】(2020年11月27日 12月定例議会 一般質問その①)
12月定例議会 加藤ゆうすけ一般質問その1です。
市役所は、様々なデータを持っています。公開されると困る個人情報もありますが、例えば、町丁目別の人口数や世帯数などは、誰でも利用しやすい形で市のwebサイトに公開されています。この、「誰でも利用しやすい形で」というのが、とても重要です。人口数や世帯数を公開していたとしても、紙に印刷されたものをスキャンして掲載しただけの場合、数字を一つ一つ人間がパソコンに打ち込まなければ、分析できませんよね?この「誰でも利用しやすい形で」公開されたデータを、「オープンデータ」と呼びます。
オープンデータは、誰でも無料で使えて、パソコンで扱いやすい(機械判読に適した)というのが、重要な点です。 横須賀市は、すでにオープンデータ政策に取り組んでいます。しかし、市が持つデータの中には、今は公開されていないけれども、公開されればきっと誰かが何かに活用できるものが実はあります。
例えば、学校給食献立情報。今は、献立情報は紙で児童に配られているだけで、データとして掲載されていません。ですが、想像してみてください。アレルギーのある子の保護者が、アレルギー物質を含む献立の前日にLINEで通知を受け取れれば、事故のリスクを減らすようお子さんに注意できますよね?また、保護者が仕事の帰りがけに夕食の買い物をしようと思ったとき、スマホで献立を見られれば「うちの子、昼にこれを食べたから、夕飯では違うものにしよう」と役立ちますよね?こうしたサービス、他市では既に事例があり、しかも、そのサービスを作ったのは市ではなく、大学院生や、民間企業でした。市がやったのは、データの公開。市がお金をかけず、市民がもっと便利になる可能性のある取り組みが、この、「オープンデータ」なのです。
【一般質問での、市長・教育長とのやりとり】※一部抜粋です。正式な会議録は3か月程度先に公開されます。なお、録画が市議会webサイトで公開されていますので、ご覧いただけます。
●=市長、★=教育長、▽=加藤
▽市役所各部局の持つデータを、積極的に新たにオープンデータ化しませんか?
●あらゆる市の情報をオープンにすべきだ。特にどのようなデータが利便性向上につながるか、様々なかたの意見を聞いて公開につなげたい。
▽一例として挙げた、学校給食献立情報のオープンデータ化に、まず取り組んでみませんか?
★大変面白い提案。今そのデータを、例えば、各学校のホームページに掲載するのは可能なこと。活用としてすぐに出来るのではないか。検討したい。
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私としては、かなり前向きな答弁が、全体的に得られた感触でした。
そしてこの取り組みで私、一番重要なのは、市はデータを公開し、民間はそのデータを使っていろいろやってみて、市はそれを見てまた新たに市の在り方を見直して…という循環を生み出すことだと思っています。
市役所だけでは、オープンデータ政策は絶対にできません。オープンデータ政策は、データを公開するだけではなく、その先に市民にとっての価値あるものをつくっていくところまでセットで、やっていくものであって、この場合の「政策」とは、単に自治体の政策にとどまらず、広く「まちのありかた」と言えるのではないかと考えます。
・・・というわけで、「今あるデータでこんなものつくってみたよ!」というデータいじり好きなかたや、「こんなものつくりたいからこういうデータ出してよ!」という好奇心旺盛なエンジニアのかたは、ぜひ、横須賀市に、そんな声を届けてほしいなぁ、と思います。