2018年09月06日

【災害時の受援体制(2018年9月5日 教育福祉常任委員会その1)】

9月5日は教育福祉常任委員会(および予算決算常任委員会教育福祉分科会)の審査でした。

内容は様々で、本日9月6日も審査は続きますが、少しずつ内容をお知らせします。

■福祉部・健康部・子ども育成部からの一般報告に対する私の質問

●平成30年7月豪雨における呉市への保健師派遣について

1)7月20日から8月11日まで、2人ずつ計7回派遣されたとのことだが、災害時における旧軍港市相互応援に関する協定に基づく支援であったのか。併せて、必要となった費用はどのようにまかなわれるのか。


  • 健康総務課長 当初は旧軍港市相互応援に関する協定に基づく支援で開始した。この協定においては、応援を依頼した側が最終的な費用を持つ。今回の場合は、後付けで災害救助法のほうに切り替わった。したがって、国と(財政面も含めて)連携した支援活動となった。


2)このような支援活動では、応援職員の派遣によって、本市に活かせるものを持ち帰っていただくこともまた重要な業務であるかと思う。避難所の健康相談、衛生対策から、どのような気づきを得たのか。

  • 子ども健康課長 これまでも新潟、東日本に派遣した。今回についても、(帰着した職員からの)報告の中で、課題として考えているのが4点。


1土砂災害なので、災害自体は甚大だが、区域が非常に限定的。同じ地区内でも、家をなくしたかたもいれば、普段と全く変わらない生活の方もいた。

2同じ理由から、行政が通常業務を行いながら被災区域の支援もしており、外部からの応援が入るまでは負担が大きかった。(現地の医療スタッフが)日常の乳幼児健診などを行った後に、夜から現場入りするなどしており、強い疲労感を抱えていた。通常業務との切り分けが難しい。

3土砂災害なので、大きな木や一辺が2mもある医師が道をふさいだ現状があった。どかさなければ奥の現状がわからない。状況は民生委員や地域の支援者が把握してくれるので、平時からの関係作りが大事だと感じた。

4 東北や新潟と比べ、派遣保健師の数が少ないと感じた。これは、DHEAT(※)による受援体制の調整が大きく功を奏した。本市においても、(災害対策として)受援体制の構築を、DHEATの要請も含めて今後検討したい。




※ DHEAT = 被災地の医療・保険に関する情報収集・分析、関係機関との調整をする災害時健康危機管理支援チーム(DHEAT〈ディーヒート〉)のこと。詳しくはhttps://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000131931.pdf




これを執筆している時点(2018/9/6 9:30)で、おりしも北海道で未明に発生した地震の状況はよくわかっておりません。今夏は本当に災害続きで日本中が困難に直面していますが、「支援を受けるにも、体制作りがとても重要」という学びが、本市にとっては今夏の大変大きな教訓なのだと思います。

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