2026年03月25日
【予算案に反対し、予算組み替え動議を出しましたが】(2026年3月23日予算決算常任委員会全体会・25日 本会議)
3月定例議会が終わりました。
■予算の組み替え動議(2026年3月23日 予算決算常任委員会全体会)
質疑を経て、このまま予算案を認められないと判断し、会派5人で「組み替え動議」を提出しました。
予算案の修正を求める内容ですが、「修正動議」とは異なり、1円単位の歳入・歳出の修正を細かく指定するものではなく、組み替えるべき部分を指摘する内容です。
【内容】
(1)「生成AIを活用したデジタル福祉相談業務委託料(約935万円)」の全額削除
実証実験において、AIが嘘の福祉制度を案内する「ハルシネーション」や、相談者を質問攻めにするなどの重大な課題が判明しました。しかし、分科会質疑では「4月、5月には受託事業者募集を開始し、夏頃には開始できるスケジュールで進める」との答弁。命に関わる福祉相談に、検証途上のサービスを前のめりに導入するのは危険であり、立ち止まって検証すべきです。
(2)「私立学校等支援補助金(約1.2億円)」の全額削除
ふるさと納税を使った市内私立学校などへの補助金です。ふるさと納税制度は、自治体としてはもはや途中で離脱できない仕組みと化していますが、これを教育費用の財源にしていけば、自治体間競争はさらに加速しかねず、慎重であるべきです。
(3)「横須賀美術館開館20周年大規模企画展」の予算組み替え
市は採算性を理由に、本来無料である小中学生や障害者の観覧料を有料化しようとしています。無料のままでも全体で黒字が見込める中で、20周年の節目の展示で、なぜわざわざ福祉的配慮を切り捨てるのか。市民の美術に対する理解と親しみを深める美術館の理念はどこへいったのでしょうか。
(4)横須賀新港の第2ふ頭の突然の計画変更に対する一部差し止め
突如計画変更され、2月まで一言も聞いたこともなかった新たな「湾内埋立」が追加された分割整備案が出てきました。しかし、総費用の見込みや経済効果が示されず、総括質疑でも不明でした。事業成否の判断材料がない中で、新たに検討される設計業務と、その結果次第で内容も変わりうる環境影響調査を並行して予算化するのは順序がおかしいのでは?と一部差し止めを求めました。
■動議に対する質疑
本動議に対し、他の議員からご質問・ご意見をいただきました。
・「AI相談は1255件の相談を引き出した実績があり、完璧でなくとも続けるべきでは?」
・「美術館20周年企画展の小中学生・障害者有料化も大規模事業を誘致するための採算性確保として致し方ない」
・「行政が労力をかけて作った予算に対し、対案もなく削除を求めるのは議会人として不適切」
などの内容でした。
私は、相談者の思いに報いる気持ちは同じとしつつも、法的責任や誤情報の案内などシステムの安全性が担保されていない現状で生成AI傾聴相談サービスの見切り発車はすべきではないと答弁しました。
また、「対案がない」とのご意見に対しては、港湾計画のように「まず総費用を示した上で環境影響調査を行うべき」という明確な対案を示しており、安全や福祉的配慮を最優先にすべきだとお伝えしました。
なお、「組み替え動議」が出たのは12年ぶり、私が議員になる前以来のことのようです。
前回、一柳議員・山城議員・そして上地克明議員が提出者でした。その際の動議に対し質疑は無かったので、組み替え動議を巡って議員間が議論したのは本当に久しぶりだったようです。
私も、本会議場で、議員間の質疑を行ったのは初めてです。
■採決の結果、あえなく動議否決、予算案可決
活発に議員間の議論を交わしましたが、採決の結果、私たちの組み替え動議は否決され、その後続く3月25日に行った本会議にて、2026年度一般会計予算案は原案通り賛成多数で可決しました。
■3月定例議会を終えて
動議は否決され、予算案は成立してしまいましたが、「議会でちゃんと議論する」という当たり前のことを充実させられたとは思う定例議会でした。
予算決算常任委員会全体会での予算組み替え動議は中川議員も提出しており(否決)、公明党が質疑を行い、その後研政会が反対討論を行いました。
続く本会議での討論では、一市民、日本共産党および中川議員が反対討論を、公明党が賛成討論を行いました。
また、2026年度一般会計予算案への反対票は、一市民(5人)の他、日本共産党(3名)・中川議員・藤野議員が投じたため、合計10票でした。上地市政下では初めてのことでもあります。
今後も、皆様の税金が正しく使われるよう厳しくチェックと提案を続けてまいります。